「分析・診断医工学による予防早期医療の創成」 第4回シンポジウムが開催されました

「分析・診断医工学による予防早期医療の創成」 第4回シンポジウムが開催されました

予防早期医療創成プロジェクトでは、去る2月4日、名古屋大学 野依記念学術交流館で第4回のシンポジウム「“手のひら に名医・大病院” 新しい出発」を開催しました。このプロジェクトは、文部科学省の先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラムの一つとして、名古 屋大学が協働企業7社(伊藤忠商事、オリンパス、トヨタ自動車、日本ガイシ、富士通、デンソー)と共に推し進めている「分析・診断医工学による予防早期医 療の創成」プロジェクトの一環です。

今年度が最終年度となった当プログラムですが、来年度以降は「予防早期医療創成センター」として発足する予定で準備が進められています。当日は、そのキッ クオフの意味も込めて、企業・アカデミアの研究者や、産学連携に携わる方々、行政や学生諸氏など、多くの方々が集まり、参加者は130名にのぼりました。 また、来賓には今までプロジェクトをご指導頂いた諮問委員(小笠原直毅先生(奈良先端大学教授)、小畑秀文先生(東京農工大学長)、郷通子先生(情報・シ ステム研究機構理事)山本尚先生(シカゴ大学教授))や協働企業の役員、文部科学省関係者の方々にご臨席頂きました。

講演会場では、まず式辞として、プロジェクト統括責任者の濵口道成総長より、このプロジェクトが取り組んでいる研究テーマは、日本社会が直面している医療 システムや健康管理,予防に関するもので、大変重要性が高いものであると紹介されました。文部科学省科学技術・学術政策局 科学技術・学術戦略官付補佐の 太田行則様からの祝辞に続き、基調講演では、豊橋技術科学大学長の榊佳之先生から「ヒトゲノム計画に学ぶ実践的パイオニア精神」と題し、DNA解読の研究 成果に加えて、物事を成し遂げる時の困難に立ち向かう気概や、成し遂げた時の喜びをご講演頂きました。シンポジウムのタイトル「“手のひらに名医・大病 院” 新しい出発」にぴったりの内容で、穏やかな口調の中にも強いメッセージが会場に伝わりました。

学内からの講演は、情報科学研究科 教授 武田一哉先生:「大規模分散計測の基盤技術と応用技術」、医学部附属病院長(副総長) 松尾清一先生:「予防早期医療創成モデル」、産学官連携推進本部長(理事・副総長) 宮田隆司先生:融合型産学連携拠点「予防早期医療創成センター」と続きました。予防早期医療創成プロジェクトは、次世代の医療体制にも関わる多面的で複合 的な課題に対して、異分野・異業種がチームを組んで問題解決にあたる全く新しい融合研究の試みを行ってきており、特に病院まで参加したものは全国でも先進 的な試みです。新年度から「予防早期医療創成センター」として発足し、この融合研究を発展させていく意気込みに富んだシンポジウムとなりました。

写真1 式辞を述べる濵口総長。手前は文部科学省太田行則氏。

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写真2 基調講演での榊佳之先生

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写真3 1階回廊で行われた、若手研究者による23テーマのポスター展示

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