活動への想い

自分の受けた治療・手術について、詳細を語ることができる人は、どれくらいいるのでしょうか。それが乳幼児期・小児期でのできごとだったならば、どうでしょうか。

私は小児外科医として、成長・発達を阻害しない手術治療を目指して努力しています。一方で幼少期に受けた治療・手術の詳細は、患者さんやそのご家族の記憶に僅かに残っているというのが実情です。寿命100年となる近未来で、成長発達しながら、多種多様な形で活躍していく子どもたちが、自分たちの生きてきた一つの記録(診療録)を自分のものとして、より健康に安全に生活することができる、それがPHR (personal health record)です。PHRが利活用されることで、子どもから大人までの治療記録を参照することができるようになれば、今以上に一貫した治療を受けられるだけではなく、予防的対策なども含めた多くのメリットが考えられます。これは子どもだけではなく、大人の方に十分に役立つものと考えています。

私達は、すべての人が自分の健康状態を正確に把握し、一貫した治療を受けるための権利を保証し、より元気に過ごすことができる社会を実現したいと考えています。

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