予防早期医療創成センター 第2回ワークショップ(第9回研究会)のページを追加しました。

名古屋大学予防早期医療創成センター   第2回ワークショップのお知らせ
日時      2012年1月31日(火)10:30~17:50
場所       名古屋大学東山キャンパス ES総合館 ESホール ES会議室
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 趣旨      
名古屋大学では、予防早期医療に関わる広範で複合的な研究課題に対し、医工等分野を超えた連携や産学官の連携により、融合研究に取り組む拠点として「名古屋大学予防早期医療創成センター」を設置致しました。 来たる1月31日に、現在当センターで進行中の個別研究に関して、コンソーシアムとして突っ込んだ議論を行う為、テーマ毎のセッションを設定したワークショップを開催致します。
 お申し込み    受付は終了しました
1)ご所属、2)氏名、3)連絡先、4)新年会(会費制)の参加可否を、下記メールアドレス迄、お知らせ下さい。
名古屋大学 予防・早期医療創成センター 事務室 澤山

k-sawayama@pme.coe.nagoya-u.ac.jp

問い合わせ先      
当センターに関するお問い合わせは、下記までご連絡下さい。
PME拠点事務室

kou-kyoten@post.jimu.nagoya-u.ac.jp

⇒印刷用パンフレットpdfはこちら(2.33MB)

新年会
ワークショップ終了後、有志による新年会を開催します。
【場所】:名古屋市東区葵3-16-16 メルパルク名古屋   [» Google Maps]
【会費】:7,000円 ※ワークショップ会場からは送迎バスで移動します
プログラム
各セクションのタイトルをクリックするとそれぞれの詳細に移動します 
※ 10:30~、12:25~、17:25~は、ESホール会場にお集まりください
時間 ESホール ES会議室
10:30~10:40

挨拶 松尾清一 予防早期医療創成センター長 副総長 医学部附属病院長

 
10:40~12:25

1-1 総合特区における健康医療情報の統合
座長:室原豊明 医学系研究科 循環器内科 教授

2-1 抗体を用いた診断マーカー・ツール
座長:門松健治 医学系研究科 分子生物学 教授
12:25~13:35 ポスターセッション 於: ES エントランスホール
13:35~15:20 1-2ICTを活用した地域医療ネットワーク
座長:武田一哉 情報科学研究科 教授
2-2物理化学技術のライフサイエンス応用
座長:若林俊彦 医学系研究科 脳神経外科 教授
15:30~17:15 1-3 ICTを利用した身体機能の維持・向上
座長:浜島信之 医学系研究科 予防医学 教授
2-3 アレルギーの診断・治療最前線
座長:本多裕之 工学研究科 生物機能工学 教授
17:25~17:40 全体俯瞰・まとめ
座長:松尾清一
副総長・医学部附属病院長
 
17:40~17:50 挨拶
座長:宮田隆司 産学官連携推進本部長 理事・副総長
 
ポスターセッション
  1. 予防早期医療創成センターの紹介 名古屋大学予防早期医療創成センター
  2. 豊田市総合特区における車載センサと在宅健康モニタリングシステム 株式会社デンソー
  3. 心不全予知研究と予防安全システムイメージ トヨタ自動車株式会社
  4. 高感度蛍光イムノクロマト法 古河電気工業株式会社
  5. “STH法”を用いた簡易迅速マルチ遺伝子検査技術 日本ガイシ株式会社
  6. 赤血球を用いた酸化ストレス評価法 名大工学研究科 化学・生物工学専攻 准教授 大河内美奈
  7. 画像解析を用いた細胞品質評価 名大工学研究科 化学・生物工学専攻 助教 加藤竜司
  8. バイオナノカプセルを用いたDDS技術による難治性腎疾患への応用 名大医学系研究科 病態内科学講座 腎臓内科学 講師 丸山彰一 准教授 坪井直毅
  9. 新規骨形成タンパク質NELL1 名大生命農学研究科 生命技術科学専攻 助教 新美 友章
  10. マルティモーダル触角センサ 名大エコトピア科学研究所 融合プロジェクト研究部門 助教 金泳佑
  11. 眼球運動に基づくタスクへの集中度評価 名大工学研究科 COE研究員 徳田 暁
[1-1]
ESホール 10:30~12:25
総合特区における健康医療情報の統合
時間 タイトル 内容
10:30~ 挨拶 松尾 清一 予防早期医療創成センター長 産学官連携推進本部長 副総長 医学部附属病院長
10:40~

豊田市における総合特区概要
トヨタ自動車 技術統括部 主査 岡島博司

豊田市では「低炭素・エネルギー社会システム実証事業」の地域選定をうけ、スマートグリッドならびにスマートコミュニティの実証実験が始まっている。また産業の国際競争力の強化及び地域の活性化を図るため、国は総合特区制度が創設した。今回「次世代 エネルギー・モビリティ創造特区」として上記事業を核とする提案が採択されたので、その内容を紹介する。
11:05~

職域における健診情報・遺伝的体質・食習慣解析からの生活習慣病リスクの抽出
工学研究科生物機能工学 教授 本多裕之

メタボリックシンドロームなどの生活習慣病は喫煙、食事などの生活情報と遺伝子多型(SNP)などの体質情報を組み合わせることで予防できる可能性が高い。すでに日本ガイシとの共同研究でADIPOR1のSNPと喫煙でリスクが高くなることを発見している。今回トヨタ自動車の協力のもと、社食での喫食データ、健診データおよびSNPを組み合わせた解析を進行させているので現状を報告する。
11:30~ 車載モニタリングシステム: 推定血圧~第2報
中部大学 生命健康科学部 教授 野田明子
血圧・心拍数は生理的・心理的負荷により変動が認められる。家庭血圧は診察室血圧値よりすぐれた生命予後の予知因子であることが報告されている。自由行動下血圧・家庭血圧測定の臨床的価値は高い。したがって、連続的かつ無拘束的に心拍数・血圧を測定できることが望ましい。今回、車載モニタリングシステムの現状と今後の課題について報告する。
11:55~ 在宅健康モニタリングWEBシステム
デンソー 研究開発3部 担当次長 中川剛
豊田市総合特区における在宅医療・見守りシステムに展開可能となるWEB在宅モニタリングシステムの開発を行った。このシステムはデンソーにて開発したスリープレコーダ(睡眠時無呼吸症候群簡易検査装置)と市販の血圧計、体重計を用いて日々の健康管理データを計測、蓄積し、どこからでも端末を用いて計測結果を監視可能なシステムである。
12:20~ 座長まとめ  室原豊明  医学系研究科 循環器内科 教授
12:25~ ポスターセッション
[2-1]
ES会議室 10:30~12:25
抗体を用いた診断マーカー・ツール
時間 タイトル 内容
10:40~ 魚類を利用したバイオマテリアル生産技術
名古屋大学医学系研究科 病態内科学講座腎臓内科 特任講師 秋山真一
医薬研究において重要なバイオツールの一つである“組換えヒトタンパク質”や“抗ヒトタンパク質 抗体”について、哺乳動物を利用した従来技術では生産が困難なタイプの組換えタンパク質や抗体でも高成功率かつ安価に生産できる「魚類によるバイオマテリアル生産技術」について、その特徴や応用について紹介する。
11:05~ タンパク質を迅速かつ高感度に 検出するセンサ
富士通研究所 R&D戦略本部 ビジネスインキュベーション推進部 シニアリサーチャー 安藝 理彦
化学的に安定なDNAを素材に用いて、タンパク質を捕らえる人工抗体と、タンパク質を捕らえたかどうかを可視化する仕組みを組合せてセンサを作製しました。このセンサ用いた名古屋大学との共同研究により、毒素タンパク質の高速検出を実現しました。
11:30~ 抗原結合によって光る抗体断片Q-bodyを 利用した迅速診断法の開発
大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 准教授 上田宏
我々は最近,その末端近傍を蛍光標識した抗体断片が,抗原添加によってその蛍光強度を顕著に増大させる現象を見出した。更にその機構(アミノ酸による蛍光クエンチ)の解析より,本原理が低分子から蛋白質まで各種分子の定量に利用できる可能性が示唆された。本技術の簡便迅速な臨床診断への応用の可能性につきお話ししたい。
11:55~ バイオナノカプセルを用いる抗体整列化技術による、バイオセンサー及びバイオイメージングプローブの高機能化
名古屋大学 生命農学研究科 生物機能技術科学講座 教授 黒田俊一
バイセンサーの感度や特異性を高めるためには、センサー表面の検出用生体分子の方向性をナノレベルで制御する必要がある。我々は、B型肝炎ウイルス表面抗原粒子のPre-S領域を、Protein A由来IgG-Fc結合領域に置換し、出芽酵母で発現して得た、直径約30nmのバイオナノカプセル(ZZ-BNC)を用いて、各種バイオセンサーの高感度化並びに同じ動物種及びサブクラスの抗体を同時使用できるバイオイメージングプローブを開発したので紹介する。
12:20~ 座長まとめ  門松健治 医学系研究科 分子生物学 教授
12:40~ ポスターセッション
[1-2]
ESホール 13:35~15:20
ICTを活用した地域医療ネットワーク
時間 タイトル 内容
13:35~ データウェアハウスを用いたクリニカルインディケーターの作成
伊藤忠商事 ヘルスケアーテック株式会社 斉藤 孝直
データウェアハウス(CDW)に蓄積された電子カルテ情報を用いて、効率的に臨床評価指標を作成した。試験的に2つの指標を作成することができたが、対象患者の定義に曖昧さが残ることが判明した。大量データの二次利用の観点から、必要とされる詳細かつ明確な定義について行った検討について報告する。
14:00~ 都市部における地域医療ネットワーク
国立病院機構名古屋医療センター 医療情報管理部長 佐藤智太郎
当院では電子カルテを院外から閲覧可能な地域連携システムを利用して、患者さん中心のシームレスな医療連携を目指しており、さらに複数の急性期病院の連携システムを接続する都市型電子診療情報ネットワークの構築に取り組んでいます。また、モバイル端末による院外閲覧の実際についてもご紹介します。
14:25~ 地域医療ネットワークシステムへの取り組み
富士通中部システムズ 医療システム事業部 第二システム部 部長 桑原裕哉
国立名古屋医療センター様での地域医療ネットワークシステム事例のご紹介と現在も発展し続けている病院情報システム・予防医療、疾患別研究データベースを含む地域医療ネットワークの方向性や医療分野における事業継続などについて、弊社の取組みを紹介する。
14:50~ ユーザーメードシステムの活用による 医療ITのBCP
名古屋大学附属病院メディカルITセンター センター長 吉田茂
ベンダー製電子カルテシステムの停止期間中に、その代替となる診療支援システムを FileMakerによるユーザーメードシステムとして構築した。本発表では、FileMakerシステムの概要および日常行なっている基幹システムとの 連携の仕組みを解説し、電子カルテシステム停止時のBCP(事業継続計画)としてFileMakerシステムの概略を解説する。さらには、通常のシステムトラブル時および、災害時などのシステムダウン対策としての可能性にも言及する。
15:15~ 座長まとめ 武田一哉 情報科学研究科 教授
15:20~ 休憩
[2-2]
ES会議室 13:35~15:20
物理化学技術のライフサイエンス応用
時間 タイトル 内容
13:35~ 新規滅菌法の開発:低温窒素ガスプラズマの殺菌効果(基礎的評価)
名古屋大学医学部保健学科 検査技術科学専攻 基礎検査学講座 微生物学研究室 准教授 川村 久美子
現在、医療現場あるいは医療関連メーカーにおいては、高圧蒸気滅菌や酸化エチレンガス滅菌など様々な滅菌方法が用いられているが、大型設備を必要とするものや用いるガスが毒性を有するなどの問題点があり、低毒性・低温下において高速に滅菌処理が可 能なプラズマ滅菌法に期待が寄せられている本ワークショップでは、近年、日本ガイシ株式会社より開発された低温窒素ガスプラズマ滅菌器(試作機BLP-TES型)の特性ならびに各種病原細菌に対する滅菌効果ついて紹介する。
14:00~ 歯科医療器具を用いた窒素ガスプラズマ滅菌の評価
名古屋大学附属病院中央感染制御部 准教授 八木哲也
低温窒素ガスプラズマを用いた滅菌は、無害安全、短時間、材質等の劣化が少ない特徴がある。既存の消毒・滅菌方法では材質の劣化が問題となる、比較的小型で劣化が問題となる、比較的小型で単純形状の歯科眼科用器具を用いて、新しい低温窒素ガスプラズマ滅菌試作器の評価を行った。歯科用器具では、超音波洗浄と併用で、良好な滅菌効果が得られた。
14:25~ プラズマを用いた新規がん治療法の可能性
名古屋大学医学系研究科 健康社会医学専攻 発育・加齢医学(産婦人科) 教授 吉川史隆
卵巣癌は早期診断が困難で容易に腹膜播種するため、婦人科悪性腫瘍の中でも予後不良な癌種である。治療成績向上の為には既存の治療法に加え、革新的な治療技術が待ち望まれている。我々の目指すプラズマ治療が卵巣癌治療の救世主となりうるかどうかを検証した培養細胞を用いた実験結果を紹介する。
14:50~ ブロードバンド近赤外線による血管新生療法の可能性 
名古屋大学医学系研究科循環器内科 特任講師 柴田玲
ブロードバンド近赤外線光線照射は、Akt/eNOS経路を活性化し、血管内皮細胞のマトリゲル上での管状構造への分化能を促進した。また、マウス下肢虚血モデルの作成をおこない、虚血組織における血管新生反応を検討したところ、ブロードバンド近赤外線光線照射によって、下肢虚血後の側副血行や血管新生が増強した。
15:15~ 座長まとめ  若林俊彦 医学系研究科 脳神経外科教授
15:20~ 休憩
[1-3]
ESホール 15:30~17:45
ICTを利用した身体機能の維持・向上
時間 タイトル 内容
15:30~ センサとスマートフォンを活用したリハビリなど運動機能の回復・改善
富士通株式会社 ユビキタスBG ユビキタスビジネス戦略室 部長 内島誠
身体動作をモニタするセンサと、画面がみやすくインターネット親和性の高いスマートフォンとを結びつけることによる運動機能の改善支援(リハビリなど)への可能性を考える。トレーニングの可視化(データ化)を通して、本人の認識の深まり、周囲の適切な支援が促される環境構築を提案する。
15:55~ 身体運動の巧緻性の解析と応用
名古屋大学大学院工学研究科 機械理工学専攻 教授 宇野 洋二
人間の身体の滑らかで巧みな運動を計測・解析するとともに運動制御の仕組みを考える。さらに装着型ロボットなどへの応用展開についても紹介する。
16:20~ 運動のシミュレーションを用いた評価と運動支援機器の設計
名古屋大学 エコトピア科学研究所 教授・副所長 大日方五郎
筋骨格モデルを作成し、それに基づいて様々な運動シミュレーションを実施する方法について説明する。シミュレーションにより生成した運動における発生筋力や消費エネルギーを評価して、運動の効率などを評価できることを示す。また、歩行運動や下肢のリハビリテーションにおける軌道の設計やアシストデバイスの設計をモデルベースで行う方法を示し、その実用化の可能性を検討する。
16:45~ リハビリテーション現場からのアイデアによる身体機能の維持・向上:動作姿勢解析とモノづくりを中心に
名古屋大学医学保健学科 理学療法学専攻 助教 太田進
リハビリテーションの臨床現場のアイデアを基本として,中高齢者の運動機能向上を目的とした取り組みを歩行、姿勢、モノ作り、地域連携システムをキーワードに進めてきた。その中で歩行時の代償動作,頭頚部を含めた姿勢解析,膝関節屈曲アシスト装具の研究を中心にオムニバス形式でご紹介できればと思う。
17:10~ 座長まとめ
浜島信之 医学系研究科 予防医学 教授
17:25~17:45 全体まとめ
松尾清一 予防早期医療創成センター長 副総長 医学部附属病院長
[2-3]
ES会議室 15:30~17:15
アレルギーの診断・治療最前線
時間 タイトル 内容
15:30~ 食物アレルギーの診断、治療と今後の展望
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター アレルギー性疾患研究部長 海老澤元宏
食物アレルギーの診断と治療は食物経口負荷試験(以下、負荷試験)の進歩と普及でこの10年間に大きく進歩した。IgE抗体による診断ではプロバビリティーカーブやアレルゲンコンポーネントも導入され精度が向上した。治療に関しても負荷試験の導入が大きな変化をもたらせ、反応閾値を決め徐々に摂取量を増やしていく経口免疫療法も臨床研究として取り組まれている。
15:55~ ペプチドアレイによる食物アレルギーの解析
名古屋大学工学研究科 生物機能工学科 准教授 大河内美奈
主要抗原タンパク質のペプチドライブラリーをスライドグラス上に固定化したペプチドアレイを作製し、血清10μLでペプチドアレイを用いた抗体エピトープの解析が可能となっている。詳細な抗体エピトープ情報をもとに病態や治療経過を把握することが可 能となるものと期待される。
16:20~ スギ花粉症における舌下免疫療法の治療効果に関わるバイオマーカーの検索
(財)東京都医学総合研究所 ゲノム医科学研究分野 花粉症プロジェクト プロジェクトリーダー 廣井隆親
WHOが推奨する舌下免疫療法は、長い治療期間(約2年)を考えると 最終的に治療効果がなかった患者(約3割)の負担は精神的にも経済的にも大きい。そこで舌下免疫療法の治療効果を予測するバイオマーカーの実用化により、治療効果の期待できない患者にむやみにこの治療法を強いることはなく、治療効果が期待される患者には積極的にこの療法を推奨して国民のアレルギー治療の礎になることを目標としている。
16:45~ アレルゲンのエピトープ予測から疾患感受性変異の予測へ
工学研究科 教授 美宅成樹
タンパク質は特異的分子認識を基礎に様々な機能を果たしている。分子認識の物理的機構を解明するために、我々はアミノ酸配列からアレルゲンのエピトープを予測するシステムを開発している。システムの解析の結果、分子認識に関わる部位が、より一般的に疾患感受性変異の部位とも重なっていることが分かってきた。
17:10~ 座長まとめ 本多裕之 工学研究科 生物機能工学科 教授

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